
季節たより
2022.1.11
だんだんと降雪の機会が増えてきた沢渡ですが、今日はいつもと様子が違う模様…
この地域でよく目にする雪=吹けば飛ぶようなサラサラ、フワフワしたそれとは違い、やたら大粒の雪が大量に降ってきます。
湿り気のある重たい雪、いわゆる『牡丹雪』のようです。
見た目はふんわり軽そうですが、傘に当たるとバサバサと大きめの音を立てます。
そして、車にこれがドッサリ積もると、降ろすのがなかなか大変
(-_-;)
ちなみに、私の出身地である太平洋側の地域でごくたまに降る雪は、決まってこのタイプ。
なので、どこか懐かしい気がしないでもないですが、どうせ降るならやっぱりパウダースノーのほうがいいなぁ、と…


前述の通り湿った雪なので、木の枝にも付着しやすく、辺りの景色をまんべんなく白く染めます。
雪のタイプこそ異なれど、雪景色の美しさに違いはありません。


出番を3日後に控えた三九郎の櫓も、すっかり雪を被りました。
それにしても、雪のない三九郎になるのでは? と一時は思っておりましたが、小寒から大寒へと向かうこの時期になると、きちんと降って来るものですね。
予報では14日まで雪マークが並んでいるので、昨年に続いて雪に覆われた三九郎となりそうです。

2022.1.6
新年、明けましておめでとうございます。
サワンド建設株式会社は、本日が仕事始めとなります。
不定期ではありますが(汗)、沢渡および周辺地域の、季節ごとに変わる表情豊かな風景をお届けして参りますので、本年も『季節たより』をよろしくお願い申し上げます。
2021.12.24
今年も残すところあと1週間ですが、毎年恒例のアレが組みあがりました。
そう、三九郎です。
出来上がったばかりの櫓は緑一色で地味ですが、これからダルマや正月飾りなどが差され、賑やかな外観になっていきます。
それにしても、4日前に積もっていたはずの雪が、跡形もなく融け消えていますね。
今度の三九郎が執り行われる頃には、また雪に覆われているのかな?
年明けの光景に思いを馳せつつ、2021年が終わろうとしています。


2021.12.20
初雪からしばらくはあまり雪が降らず、この冬は予想されるほど厳しくもないのかな? などと考えていましたが…
年の瀬が近づくにつれ、冷え込みがだんだん厳しくなり、雪も積もるようになってきました。
やっぱり、そう甘くはないよね… と思う一方で、これこそが正常な冬の状態なのだと、どこかホッとした気分でもあります。
数日後、安全パトロールに同行したら、国道脇にこんな巨大なつららが発生していました。
3mくらい? いや、もう少しあるかな?
これはスノーシェッドの外側なので問題ありませんが、トンネル内に発生した大きなつららは、放置すると危険なため、つらら落とし隊が出動し、除去しています。
除雪や路面凍結防止作業と並ぶ、大切な作業です。


乗鞍の山々も、すっかり白く染まっています。
スキー場らしき箇所にも積もっていますね。
昨シーズンはコロナの影響もあり、客足が大きく落ち込んだと聞いていますが、今年は少しでも多くのスキーヤー・ボーダーが訪れてくれることを祈るばかりです。
2021.12.14
昼休みの散歩中、猿の群れを見かけました。
そういえば、10月~11月にかけて、沢渡では全く姿を見ず、「一体どこへ行ったのだろう?」と不思議に思っていたものです。
しばらく山の上のほうで食糧を採って暮らしていたものの、冬になり植物などが無くなったため、食べ物を求めて山を下ってきたのでは? と推測しますが、実際の所はどうなのでしょう?
先へ進みたいところでしたが、この御一行、少し近付いただけですぐ逃げて行ってしまいます。
傍らをビュンビュンと車が走り去っても、涼しい顔をして道路脇の草などを食べているのに、人が近づくのはダメなんですね…
食事の邪魔をしてはかわいそうなので、散歩を中止して来た道を引き返しました。


2021.11.24
ここ沢渡にも、冬の使者が到来。
とはいえ、昨年は11月初旬には初雪が舞ったので、今年は少し遅めと言えそうです。
初雪がどっさり積もることはまずないので、「冬があいさつ程度にちょっと顔を出した」といった感覚で見ているのですが、果たしてこの冬はどれくらい降るのでしょう?
2021.11.18
上高地の閉山式から3日が経ちました。
シーズンが終わるギリギリまで、多くの観光客でにぎわいましたが、閉山以降、国道を通る車も日に日に減ってきました。
駐車場もほとんどが閉鎖され、沢渡はひっそりとしています。
日没もだいぶ早くなり、駐車場の灯りが消えたこともあって、18時ごろには辺りは真っ暗に…


そんな、陽もとっぷりと暮れたある日の帰り際、何かが光輝いているのに気付き、そちらに目をやると…
ほぼまん丸な月が、梓川を煌々と照らしていました。
月が昇る位置も季節ごとに変わりますので、そういう意味では、この季節ならではの光景と言えるでしょう。
なかなかに幻想的な眺めでした。
2021.10.23
遊びに来ていた両親を連れて、乗鞍高原を訪れました。
エンジンを唸らせ乗鞍岳線の急勾配を登り、乗鞍観光センターの交差点を南へ。
さらに山道を進んだ先にあるのが、一の瀬園地です。
新型コロナが落ち着き、さらにこの日はさわやかな秋晴れとなったこともあってか、写真家やハイカーをはじめ、各地からたくさんの観光客が訪れていました。


今年は紅葉が遅れている、との情報は本当だったようで、辺りを見回しても、まだまだ紅葉のピークではなさそうな雰囲気でした。
私は行きませんでしたが、名所とされる大カエデの木も、例年からはかなり遅れており、未だに赤くなりきっていないのだとか…
それでも、道すがらの木々には赤く染まっているものもあって、秋を感じられる道中となりました。
そしてその一方で、遠くに見える乗鞍岳には、数日前に降った雪がまだ融け残っています。
これまで異様な暖かさ(暑さ!?)だった今年の秋ですが、ここへ来てようやく季節の歩みを加速させてきたように思えます。

2021.9.28
今年の夏は、どうもおかしな天候となりました。
梅雨明け後しばらくは、熱い日光がさんさんと降り注ぐ真
夏らしい日もありましたが、8月の中旬に入って以降は、曇りや雨の日ばかり…
特にお盆の初めごろには大雨に見舞われ、国道158号の沢渡より西が雨量規制により通行止めに。
そのため、上高地の宿泊客が救援バスで下山する事態となり、それらの方々が帰ったあとは、各駐車場とも空っぽになるという、通常のシーズン中にはありえない異様な光景が見られました。
9月の半ばを過ぎてようやく晴れの日が増え、それと同時に暑さも戻ってきました。
月末が近づいても微妙に暑い日が続き、まるで夏がそのまま後にずれ込んだかのようでしたが、その一方で、乗鞍エコーラインの標高2,200m付近では、早くもこんな光景が…
標高が違うと、季節の移ろいもまるっきり違いますね(@_@;)
車から降りると若干肌寒く、下界の暑さがウソのようです。
この付近で工事をしていた現場代理人曰く、
「あと3週間もしたら雪が降るかもしれないから怖い。それまでには何としても終わらせないと…」
秋の山仕事は、季節との競争でもあります。

2021.7.17
まだ梅雨明けは宣言されていないものの、ほとんど雲もなくスッキリと晴れ渡ったこの日、念願の上高地へと足を踏み入れました。
実は仕事のため、冬季に車で分け入ったことはあったものの、ハイシーズンに自分の足で歩くのは、これが初めて。
期待に胸を躍らせつつ、満員のバスを降りました。

前夜から興奮気味で、あまりよく眠れませんでしたが、そんな眠気など軽く吹き飛ばすほどの絶景が、そこかしこに広がっておりました。



道すがら、サルの群れに遭遇しました。
ふと周囲を見渡すと、100匹近くいそうな
大集団!
沢渡で見かける猿とは違い、近づいても一向に逃げません。
むしろ、こちらのことなど意にも介さない様子…
よほど人間慣れしているのでしょうか?
あるいは、食べるのに忙しくて、人間にかまっている余裕などない!?




カラッとした清々しい空気、澄んだ水が奏でる川の音、そして、緑鮮やかに輝く山々。
私は初めての来訪でしたが、これほどまでに気象条件に恵まれた日は、シーズン全体で見ても数えるほどしかないのでは?
世間は3連休の初日ということもあってか人出は多く、帰りのバスも長蛇の列。
しかし、これらすべての人々が、美しい上高地の自然を満喫し、満足感と共に帰路に就いたであろうことを、私は信じて止みません。
2021.5.6
GWの賑わいもピークを過ぎ、少し落ち着いた沢渡の
お昼時。
極端に冷え込むこともなくなり、ようやく春本番といったところでしょうか。
点在する満開の山桜、それらを包み込むかのように、新緑が生い茂りつつあります。


それにしても、若葉とはすごいものですね。
ひとたび芽吹いたかと思えば、その後は驚くような早い
ペースで成長します。
まるで、冬の間に蓄えていたエネルギーを、一気に解き放っているかのようです。
左の写真の奥の山も、おそらくあと2週間もすれば、全体が緑色に染まることでしょう。
ナショナルパークゲートへと続く坂道、そこから見上げるシラカンバも、鮮やかに芽吹いていました。


霞沢橋近くの渓流も、だんだん緑に覆われてきました。
追記になりますが、今年の5~6月の週末は、例年よりも好天の日が多く、上高地を訪れた皆さんも、存分にお楽しみいただけたのでは? と思います^^

2021.4.15
沢渡にも、ようやく春がやって来ました。
例年ですと4月下旬くらいに咲く桜が、今年は早くも満開に近い木もあったりして、驚きです。
この冬は平年並みの寒さでしたが、3月は異様とも言える暖かさが続きましたので、それで一気に開花が進んだのかもしれません。
まるで、間近に控えた上高地の開山日を祝ってくれているかのようです。
2021.4.18
ところが、そんな心優しい桜とは裏腹に、天気のほうはずいぶんと意地悪なようで…
開山日当日は、あいにくの雨。
さらに、翌日にはご覧の有様です(T_T)
沢渡では積雪はありませんでしたが、中の湯から西のほうでは路面にまで積もったらしく、ノーマルタイヤで関西方面から訪れていた観光客の方が、途方に暮れているのを見かけました。
(松本経由でも帰れますが、けっこう遠回りになってしまうんですね)


満開の桜に注ぐ雪、なかなか見られないシュールな光景です(苦笑)
この日の最高気温は2℃くらいまでしか上がらず、冬物のコートを再び引っぱり出すほどの寒さでした。
その後、暖かかったり肌寒かったりを繰り返しつつも、季節は着実にその歩みを進めています。





「また暖かくなってきたし、もうすぐ5月だし…
さすがにもう雪はないでしょ?」
そう思い込んでいたところ、天気予報を見てア然としてしまいました( ゚Д゚;)
ま、まだ降るの!?
そういうわけで、この日に上高地周辺へお越しの方は、どうぞ最新の気象情報に細心の注意を払って下さい。
お車の方は、念のためタイヤチェーンの携行をお勧めいたします。

2021.2.25
先月に引き続き、安全パトロールのため上高地を訪れました。
あれから1か月、大雪の日も度々あった一方で、寒さが緩む
日もだいぶ増えてきました。
そのためか、穂高岳の手前の森では、すっかり雪が融けて
無くなっていました。
しかし、それと入れ替わるように、地表付近には赤い色が…?
ケショウヤナギの群落です。
毎年冬になると、このように赤く染まります。
先月のほぼ白一色の風景から一転、赤や緑などの彩が見られるようになってきましたね。
徐々に春の足音が聞こえてきたかな?
一瞬、そんな想いが頭をよぎりましたが…


先月、まるで鏡のような美しさで山々を映し出していた
川面が、氷に覆われていました。
この日の朝は放射冷却が激しく、標高1,000mの沢渡でも
-10℃位まで冷え込んだので、上高地ともなれば尚更…
やっぱり、上高地の春は、まだまだ遠いようです(´-`)
2021.1.25
当社では月に一度、各現場を巡回し、安全作業のためのルールが守られているか、また、自然環境を守るための
対策が施されているかをパトロールしています。
この日は上高地などで作業をしており、パトロールのため国道から雪の山中へと分け入ることとなりました。

国道158号・中の湯交差点から釜トンネルをくぐり、上高地を目指します。
雪原に生い茂る木立の間を、ひたすら進みます。
オフシーズンである冬季には、一般車はおろか、バスやタクシーも通行できません。
なので、誰でも見られるわけではない、貴重な光景と言えるでしょう。
(ただし、一般の方でもスノーシューなどで歩いて入ることは可能ですし、そういったツアーもあります)


現場に到着。
すると、眼前には真っ白に染まった穂高岳が!
いちばん手前に立ち並ぶのは、「ケショウヤナギ」の木々。
あと少ししたら、冬芽が赤く染まります。
上高地の名所の一つ、「河童橋」。
シーズン中は大勢の人で賑わうこの橋も、今は雪に覆われ、ひっそりとしています


後ろを振り返ると、梓川のその先に焼岳がそびえ立っています。
目にした瞬間に息を飲んだ、美しい風景。
この日はよく晴れた上に、風が弱く水面が波立っていなかったため、このような光景に巡り会えました。
ここ2、3年は驚くほど少雪でしたが(このページの下部に2年前の画像があります)、この冬は久々にたくさん降り積もり、荘厳な冬山の風景が見られました。



もう一つの現場では、道路から作業箇所まで、標高差約130mの斜面をモノレールで往来します。
動画では伝わりにくいですが、全体的に傾斜がきつく、所によっては60度近くはありそうです。
ジェットコースターとは違い、トコトコとゆっくり進むのですが、それが却って恐ろしかったりもします…
上空に目をやれば、枝に積もったたくさんの雪。
綿のようできれいですが、これが容赦なく顔を目がけて落ちてきます。
「ギャッ、冷たい!!」(><)

2020.12.24
クリスマスの前日に、湯の里公園付近のロータリーに出来上がったこの物体、色合いこそ似ているものの、クリスマス・ツリーではありません(^^;)
一本の心棒(主柱)に寄りかかるように、無数の杉や松の枝葉が組み付けられます。
そして形が整うと、注連縄などの正月飾りや古いお札、だるまなども差されます。
これは「三九郎」という行事で燃やす、言わば櫓(やぐら)のようなもの。
俗に言う「左義長」や「どんど焼き」のような行事なのですが、中信地域だけは「三九郎」と呼ぶのだそうです(由来は諸説あり)。
これから年を越し、小正月を迎えるまでの3週間、時折雪を被りながら、静かに出番を待ちます。
2021.1.12
年が明け、三九郎の日が近づくにつれて、お札やだるまの数が増えてきました。
注連縄もその仲間に加わっています。
例年なら太鼓の演奏や出店などもあり、盛大に行われる行事なのですが、今年は残念ながら新型コロナの影響により、太鼓や出店は中止が決定してしまいました。
いつもとは違い、神聖な炎を静かに見上げる夜となりそうです。


2021.1.14
いよいよ三九郎の夜がやってきました。
町会長の挨拶の後、櫓に火が入りました。
瞬く間に燃え広がり、櫓全体がまばゆい光に包まれます。

炎の勢いは想像以上で、熱気もまた想像以上。
5mほど離れて見ていましたが、体の正面はかなり熱く、これ以上はちょっと近寄れません(×_×)


やがて、大量の火の粉が寒空に舞い始めました。
激しく立ち昇るそれは、まるで冬の夜空へと駆け上がる龍のようでもあります。

点火からおよそ30分後、櫓は燃え崩れ、消防団員の
方々が燃え残った木を中心に集めていました。
この間、掛け声とともに大量の銭が撒かれていましたが、これは沢渡独特の習わしだそうです。
厄年の人が「投げ銭」をし、他の参加者に拾ってもらうことにより、厄落としになるのだとか。
一方、これを拾った方は、そのまま持ち帰ると「厄を持ち帰る」こととなってしまうため、出店で使うなどして持ち帰らないようにするのだそうです。
私もいくらか拾いましたが、困ったことに今年は出店がない。
仕方なく、自動販売機でコーヒーやジュースを買って使い切りました(そのため、小さなカバンがパンパンに…)
今年は静かな三九郎となりましたが、出店や太鼓の音がないのは、やはり物足りないもの。
来年こそは、いつもの賑やかな三九郎が催されることを願って止みません。

2019.2.28 上高地
早春の装い・・・2月なのに吹く風が心地よい大正池からの穂高岳です。釜トンネルから歩いて約1時間半冬の上高地は静かで、息をのむほどきれいです。
例年なら雪で埋もれているのですが、地面が出ていて驚きです。対岸の化粧柳の赤い新芽が美しいのですが・・・もう萌黄色にも見えます。


大正池から田代池へ向かう遊歩道
いつもなら、橋の柵の上をずっと下に見ながら歩くのですが、ごらんのように夏道とほぼ変わらない状態です。
私たちの生活環境は確実に変わってきています。
大正池辺りの橋で猿を発見!!
足が冷たいようで、着地面を小さくして、交互にあげていました^^
金属の上に座らなければいいのに・・・


田代橋から穂高岳
5月連休頃の上高地の景色みたいです。ここから見る河原中央の化粧柳の群落は若木のせいか、とても赤が美しく感じます。
梓川流域に広がる化粧柳
背景の白樺の白と芽吹の赤が静かな上高地で温かく感じました。
水温む春ですね



河童橋からの穂高岳と焼岳
定番の絵葉書風景ですが・・・
やっぱりきれい!!
遠く中央に僅かに赤い化粧柳の群落が見えます。

毎年4月27日に行われる上高地開山祭 寒い日が多いのですが、今年はどうでしょう
