季節たより

2020.12.24
クリスマスの前日に、湯の里公園付近のロータリーに出来上がったこの物体、色合いこそ似ているものの、クリスマス・ツリーではありません(^^;)
一本の心棒(主柱)に寄りかかるように、無数の杉や松の枝葉が組み付けられます。
そして形が整うと、注連縄などの正月飾りや古いお札、だるまなども差されます。
これは「三九郎」という行事で燃やす、言わば櫓(やぐら)のようなもの。
俗に言う「左義長」や「どんど焼き」のような行事なのですが、中信地域だけは「三九郎」と呼ぶのだそうです(由来は諸説あり)。
これから年を越し、小正月を迎えるまでの3週間、時折雪を被りながら、静かに出番を待ちます。
2021.1.12
年が明け、三九郎の日が近づくにつれて、お札やだるまの数が増えてきました。
注連縄もその仲間に加わっています。
例年なら太鼓の演奏や出店などもあり、盛大に行われる行事なのですが、今年は残念ながら新型コロナの影響により、太鼓や出店は中止が決定してしまいました。
いつもとは違い、神聖な炎を静かに見上げる夜となりそうです。


2021.1.14
いよいよ三九郎の夜がやってきました。
町会長の挨拶の後、櫓に火が入りました。
瞬く間に燃え広がり、櫓全体がまばゆい光に包まれます。

炎の勢いは想像以上で、熱気もまた想像以上。
5mほど離れて見ていましたが、体の正面はかなり熱く、これ以上はちょっと近寄れません(×_×)


やがて、大量の火の粉が寒空に舞い始めました。
激しく立ち昇るそれは、まるで冬の夜空へと駆け上がる龍のようでもあります。

点火からおよそ30分後、櫓は燃え崩れ、消防団員の
方々が燃え残った木を中心に集めていました。
この間、掛け声とともに大量の銭が撒かれていましたが、これは沢渡独特の習わしだそうです。
厄年の人が「投げ銭」をし、他の参加者に拾ってもらうことにより、厄落としになるのだとか。
一方、これを拾った方は、そのまま持ち帰ると「厄を持ち帰る」こととなってしまうため、出店で使うなどして持ち帰らないようにするのだそうです。
私もいくらか拾いましたが、困ったことに今年は出店がない。
仕方なく、自動販売機でコーヒーやジュースを買って使い切りました(そのため、小さなカバンがパンパンに…)
今年は静かな三九郎となりましたが、出店や太鼓の音がないのは、やはり物足りないもの。
来年こそは、いつもの賑やかな三九郎が催されることを願って止みません。

2019.2.28 上高地
早春の装い・・・2月なのに吹く風が心地よい大正池からの穂高岳です。釜トンネルから歩いて約1時間半冬の上高地は静かで、息をのむほどきれいです。
例年なら雪で埋もれているのですが、地面が出ていて驚きです。対岸の化粧柳の赤い新芽が美しいのですが・・・もう萌黄色にも見えます。

大正池から田代池へ向かう遊歩道
いつもなら、橋の柵の上をずっと下に見ながら歩くのですが、ごらんのように夏道とほぼ変わらない状態です。
私たちの生活環境は確実に変わってきています。
大正池辺りの橋で猿を発見!!
足が冷たいようで、着地面を小さくして、交互にあげていました^^
金属の上に座らなければいいのに・・・


田代橋から穂高岳
5月連休頃の上高地の景色みたいです。ここから見る河原中央の化粧柳の群落は若木のせいか、とても赤が美しく感じます。


梓川流域に広がる化粧柳
背景の白樺の白と芽吹の赤が静かな上高地で温かく感じました。
水温む春ですね


河童橋からの穂高岳と焼岳
定番の絵葉書風景ですが・・・
やっぱりきれい!!
遠く中央に僅かに赤い化粧柳の群落が見えます。

毎年4月27日に行われる上高地開山祭 寒い日が多いのですが、今年はどうでしょう
